組織の上こその学び、EMPOWERが示すと意識改革の事例
 
 

テクノロジー分野のマーケティング、PRの支援を始めて25年目。PR会社歴も15年を超えました。 その知見を社会に還元しようと先日は 、広報の学校「オンライン 新D&I広報入門/マーケティング、広告、 キャンペーン戦略とPR実務 」 (アーカイブ配信 申込締切:8月17日、 開催:8月20日(金)~9月21日(火)) では、130ページにまとめたあらゆる知識、事例、分析、提言をお伝えしました。ビジネス強化の一環として、ダイバーシティ&インクルージョンにSDGs、ESG、DXを複合的に組み入れるコミュニケーション実践の研究共有です。

民間セクターアライアンスが示す「気づくこと、意識」

その中でも注目したのが、2019年6月のG20大阪サミットで合意され、首脳宣言に立ち上げと支援が明記された「EMPOWER(Private sector alliance for the Empowerment and Progression of Women’s Economic Representation:女性のエンパワーメントと経済参画促進のための民間セクターアライアンス)」が作り上げる官と民、日本と世界をつなぐD&I推進の取り組みです

EMPOWERの取り組みについては、ファウンディングメンバーである日本の代表、SAPジャパン人事戦略特別顧問 アキレス美知子氏、株式会社カレイディスト代表取締役 兼 HYMEC代表 塚原月子氏を取材しました。設立からこれまでの進捗、今後の計画と展望などを伺い、ひとつ質問をしました。「ジェンダーギャップをはじめ、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)をなくすための第一歩は、研修や教育でしょうか?」と伺うと、「まず気づくこと、意識」という明快な答えが返ってきました。 自分が女だからとか男だからとか何だからとかで、自虐的な駄言を生むのも、「意識」の問題なのです。

それはPR会社という、情報を伝える仕事だからこそ、細心の注意を払わなければならない鉄則だと、その言葉で気づきました。
いくら教科書を読んでも、ロールモデルを探して真似しようとしても、自分の心の中に「多様性、公正、包摂」の3つの意識が根付いていなければ、D&Iのコミュニケーションは成立しません。

組織のトップこそ新しい感覚、学びを

2021年6月10日発売の『早く絶版になってほしい #駄言辞典』(日経BP)では、ジェンダーにまつわるステレオタイプから生まれる400を超える「駄言」を紹介しています。これについて東レ経営研究所 ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部 チーフコンサルタントの塚越学氏は、 組織で上の立場にいる人ほど、新しい価値観に敏感でいなければならない率先して学ぶべきだ日経クロスウーマンの取材で述べています。

人生の課題、そして社会課題を、与えられたゴール、ミッションと捉えて人生の価値を生むのも「意識」の問題。
自分の感情を意識して受け入れる。すると自分に優しくなれ、人に尽くすことができるようになります。

そうすれば、組織の上に行ってもそこで止まらず、新しい感覚を学び、変革し続けることができるのです。

コミュニケーションにはつねにゴールとチャレンジが存在します。
課題を可視化し、戦略的に伝えていくということは、PR会社が社会をよくするための任務。
企業のトップの進化を支えるべく、我々自身も常に学び続けます。

運営者情報
共同ピーアール株式会社

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EMPOWERファウンディングメンバーである日本の代表、SAPジャパン人事戦略特別顧問 アキレス美知子氏(左)、株式会社カレイディスト代表取締役 塚原月子氏 (右)

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