政治を変えるPR戦略とは
 
 

PR会社にとって、政治は遠くもあり、近くもある。直接的に関与しているか、個人として関心を持つかで、その内容は大きくことなります。一般社会では、政治に関心が薄い人が多いのも事実。そのギャップを埋める取り組みを紹介します。

ジェンダーギャップを埋められるか、菅内閣の課題

9月に発足した菅内閣は、ほぼ高齢男性で構成され、女性大臣がわずか2人。この不均衡は耳目を集めます。

スピード感あるデジタル庁新設、文部科学省のGIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想によるICT環境整備などは、これまでの課題を一掃する政策として期待が高まります。

一方で、少子高齢化対策として不妊治療の保険適応は、子どもが増えない社会の根本解決にはならず、一部への対処療法と映ります。
これは、内閣の人口バランスが社会とかけ離れていることの裏返し。現実課題を十分に把握しきれていないことの表れではないでしょうか。

衆議院議員 当選回数は菅首相を上回る9回、自由民主党の幹事長代行に就任した野田聖子氏は、

『自民党だけで見ると、女性議員は8%にも満たない。これは、ダメという以前の問題で、「間違っている」』

と指摘します。
そしてこの女性比率は、日本の現状をよく表し、上場企業、弁護士会、新聞協会も同程度なのが現実。

これは我々国民も人ごとではない

野田氏が訴える『「女性大臣が少ない」と嘆いている女性こそ、選挙に出て』という言葉は、人口の約半数を占める女性に向けられています。
女性自身の自己肯定感の低さと、女性に対する世間の過小評価2つの負の解消が必要なのです。

「政治家は善人か悪人か」議論からの脱却

母親という一部の保護者グループで意見交換すると、「政治はタブー」「投票してもムダ」という声も聴かれます。政治を自分ごとと捉える声は少ない。
さまざまな政策が一人ひとりの子育て、生活、仕事、将来に影響するのに、おかしな話です。

それに気づいたきっかけは今年の夏、「寺子屋オンライン」という学習プログラムに参加したことでした。コロナ禍による臨時休校中、自宅にいる子ども達と大学生、社会人の多世代をZoomでつなぎ、学習や社会勉強を共有する楽しい学びの会。その主催者は「無所属 東京みらい – 東京都議会」のメンバーで、政治を生活に近づける草の根活動に触れました。

無所属 東京みらいが発信するYouTube「サンデーみらいTV」では、現役の都議員が身近な都政の動向、解決すべき課題、背後の仕組みなどを、等身大の生の声で伝えています。

その勉強会に参加して感じたのが、「政治家は悪人では」という懐疑心「政治は遠いもの」という無関心の壁です。それを生んでいるのが、上述のとおり議員構成と社会人口との乖離でしょう。

そして課題があるということは、チャンスがあります。まずは「分からない」でもいい、あきらめずに声なき声をあげる時なのです。

PR会社からみた政治

PR会社にとって、政治は政策が決まる場。選挙結果から個々の政策まで、広報や広告の戦略に影響する、危機管理上の要諦でもあります。

そして時に身を切るような政治家のPR戦略は、企業という組織体よりもシビアな側面もあります。

それを踏まえた上で、野田氏の言葉には強い説得力があります。


『政治には、特殊な専門技術はいらない。必要なのは、有権者に支持されて、選挙に勝ち抜くスキルだけ』
『お金や学歴、容姿といった条件ではなく、有権者との信頼関係に尽きる』


東大卒でも、TVキャスター出身でもない野田氏が生き残れた。それは、
『決してうそをつかない、等身大の姿を見せるなど、人として当たり前のことをやってきた』からです。そんな女性候補者を増やせれば、議員は増える、と野田氏は訴えます。

上述の「無所属 東京みらい」を構成する東京都議会議員おくざわ高広氏、もりさわ恭子氏、斉藤れいな氏の話にも、その等身大の課題感、責任感、正義感など、信頼の源泉を感じ取ることができます。

一方で、万人が政治家向きではないのも事実。わたしも幼少期に政治家にあこがれたことがありましたが、どうやら自分の性分に合わないと考え、職業の選択肢が変わりました。

今は、PR会社だからこそ、コミュニケーション戦略を通して社会に貢献できる。そこが、わたしと政治の接点だと思っています。

政治は未来を創る過程。世の東西を問わずあらゆる人を守るべき社会の営みです。
PR会社、広報、広告に携わる人はもちろん、それぞれの特性を活かして政治にもっと多様性を反映させるよう、身近なアクションを

共同ピーアールは、多様性ある世論形成を通した、持続可能な社会づくりを支援しています。

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