つまらない講義はNG、UNカンファレンスへの進化
 
 

今年はコロナ下で迎えた2度目のゴールデンウィークも終了。再度の新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言は東京都、京都府、大阪府、兵庫県が対象、まん延防止等重点措置は埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、愛媛県、宮城県、沖縄県が対象となり5月11日まで実施されました。 どこも美しい季節を迎えながら、移動できないストレスを抱えます。

こんな時だからこそ「つまらないカンファレンスでなく、面白いUN(アン、非)カンファレンスを」という声が上がったのは、 コミュニケーション職の国際団体 IABCのAPACリージョンメンバーの週例Zoomの時でした。 その計画が実り、 プロボノが本業の傍ら運営した「IABC Converge21」は、2日間にわたりアジア太平洋、中東・ヨーロッパ、アフリカを結ぶ白熱したUNカンファレンスとなりました。

今回のプラットフォームはRemo。100人単位のイベントが数万円からで実施できる料金設定と、フロアーやラウンドテーブルの設置による主体的な出会いの場が魅力です。参加者は、企業勤務や代理店、経営者であるPRパーソンをはじめ報道関係者、渉外担当者、社内広報担当者、コーチ、 シニア、教授から学生まで多様。一つのスクリーンをシェアして互いの文化について発信したり、自分の興味あるトピックのラウンドテーブルにジャンプ、クリックして参加したりと、リラックスしながらも活発なやり取りが生まれました。

今回のイベントテーマは3つ。「つながる」(Connect)、「つくる」(Create)、「ともに」(Collaborate)、それぞれにディスカッションの場、ラウンドテーブルが4回にわたり全体でおよそ100卓並びました。そこではサステナビリティの実現、テクノロジーの活用、多様性や人間性などの包摂といったディスカッションが人気でした。

こうしたUNコンファレンスの特長は、参加者同士がフラットな関係で楽しめることです。参加者は、ブラウザやコンテンツによる操作の出来、不出来などを経験しながら、「テクノロジーにはトラブルがつき物」と笑って非日常のイベントを楽しみます。わたしが参加したESGラウンドテーブルでは、モデレーターが音声トラブルのため発言できず、変わりに参加者がコメントしてモデレーターのチャットと対話し、それぞれの理解を深め支援し合いました。

自身がモデレーターを務めたセッションは、ダイバーシティ&インクルージョンにおける「デリケートさ(センシティビティ)」が焦点。「会社からです」と実況しながらスライドで説明し、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、オランダ、ザンビア、南アフリカからの声が集まりました。自身の「怒りのコントロール」の体験談で笑いを誘うと、その次のモデレーターの「エモーショナルインテリジェンス」への前座となり、まさにテーマ全体がつながる貴重なイベントとなりました。

イベント情報: IABC Converge21

Kazuko Kotaki – IABC Converge 21 「文化におけるダイバーシティ、センシティビティ、インクルージョン」(上瀧和子)
ビデオ Five mins with Kazuko – YouTube

運営者情報
共同ピーアール株式会社

APAC Culture Break ではビデオレター出演(左、筆者)

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