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なぜ民放テレビ局の先駆けとなれたのか-TBS井上波SDGs企画部長スペシャルインタビュー

PR総研の記念日登録、3月17日「みんなで考えるSDGsの日」制定1周年を機にしたスペシャルインタビュー、TBS社長室 井上波SDGs企画部長が語るテレビ局としての取り組みを紹介します。 PR総研 所長 池田健三郎がSDGs NAVIを率いるマザーアース、 ガマ兄氏とともにSDGs NAVI YouTube番組が公開されました。 動画はこちら

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SDGsの取り組みにおける民放テレビ局のパイオニアともいえる TBS。まず昨年11月23日~29日の1週間「SDGsウィーク」 とし、「地球を笑顔にするweek」キャンペーンを実施。第二弾として今年は、4月26日~5月5日のゴールデンウィークにかけて「やってみようよ、SDGs」 をテーマに幅広い番組を手がけました。その総まとめ役ともいえる立役者、井上波 氏の話を伺いました。

SDGs Weekが生まれた経緯を教えてください

まずはTBS全体として、グループ中期経営計画2020において、放送事業者ならではの公平・正確な情報発信を基本とするSDGsの取り組みを公表しました。ただしこの時点では、まだ社内でもごく一部の人にしか知られていなかったというのが現状でした。

わたし自身は入社以来、ずっと記者として報道に携わり、ワシントン特派員を経て北京支局長を務めた後、2018年秋に帰国。これまでは視聴者のための仕事をしていましたが、これからはさらに視野を広げ全社に貢献する仕事を請け負いました。

そのきっかけとなったのが2019年、国連広報センター(UNIC)所長 根本かおる氏を招いた勉強会でした。当時、SDGsの取り組みは、新聞でこそ始まっていましたが、テレビ局ではまだでした。その頃は、SDGsといっても「何それ?」「CSRとどう違うの?」「ビジネスと社会課題の結びつき?」と疑問符がつくような雰囲気でした。しかし、時代とともに先進的な企業がSDGsの取り組みを打ち出すようになり、社内でもSDGsを軸にする提案が通りやすくなってきた。こうした外的な力もあり、「SDGsの取り組みをやらなくては」といった空気醸成が徐々に「やってみろよ」「やったらいいじゃないか」に変化してきました。

そして昨年2020年の頭に、有志の編成局長、営業局長などがSDGs キャンペーン立ち上げのために集まり、そこからは急加速的に動き出しました。わたし自身が報道局を出てSDGs企画部を立ち上げたのは夏。 その成果が、11月のキャンペーン実現として最初の形になりました。

決して大役を引き受けたという訳ではなく、仲間探しに成功した、というのが本音です。 持続可能性のために、何千人という社員を抱える放送局のあり方そのものを変えなければ番組ができなくなる、という一心でここまで来たと言えるでしょう。

変化点はなにでしたか?

やはり、キャンペーン立ち上げのためのチーム結成、その実行力による後押しが大きかったと思います。このチームの力で会社全体を見据え、ジェンダーなど複雑な問題を含めて攻めと守りをバランス良く、足元を固めながら進めることができました。

実際、報道番組、情報番組は社会問題を捉えるのに慣れていますが、バラエティ番組となると直接の結びつきを見つけづらい。しかしオールTBSとして産みの苦しみを経て、結果的に相当数の番組ができました。

SDGsキャンペーンにバラエティが加わる影響は大きく、おかげで創意工夫に富んだ番組ができました。一例として、アイドルグループが使い終わった衣装を作り直して、自分たちなりに「12.つくる責任、つかう責任」を形にしました。 出演者自身ももちろんですが、視聴者の子ども達は こうした一見小さなことから、自然と学びます。学校や先生ではなかなか手が回らないことでも、テレビだからできる。民放の意義は大きいと矜持を感じました。

持続性のためにどう変化していくのでしょう

SDGsウィークの立ち上げは、「最初に知ってください」という段階でした。今年の第二弾では、「やってみようよ、SDGs」に進化させ『地球を笑顔にするweek』と銘打ちました。今後は、放送で紹介した内容がそれからどうなるか継続的に一緒にみていく、課題解決に向けて寄り添っていく番組にできたらと考えています。

今年の第二弾では、TBS本社前でSDGs技術を体験したり、 お天気を通して環境を理解したりするワークショップを実施しました。こうした施策を通じて、視聴者や生活者の方々との接点、コンタクトポイントを増やしていきたいと思います。

TBSが取り上げるSDGsの取り組みは本当に様々です。あるチェーン店では、「混んでいる時は席を譲ろう」と呼びかけ、「10.人や国の不平等をなくそう」と結び付けました。わたし自身思いもつかなかったアイディアですが、こうしていろいろなことを結び付けて考えるということそのものが進歩だと気づきました。

放送局ですので、何ごとも表現には非常に敏感です。一方で、「SDGsだから」と表現を規制するような、ルールに縛るような取り組みではいけないと思います。これはとくにジェンダーに言えることです。発信者や表現者が負担と捉えるのではなく、自然に包括的な表現が生まれるのが理想です。放送が、もうちょっとずつでも人のため、社会を良くする方向に向く一助となる、というのが前向きなSDGsの捉え方だと考えています。

これまで一番の成果と、抱負を聞かせてください

かつては、環境やジェンダーといった社会問題を取り上げると視聴率が下がる、というのが定石でした。しかし驚くことにSDGsウィークでは視聴率が下がらなかった。これは画期的な変化です。環境問題も、視聴率がむしろ上がるようにもなってきています。とくに若い視聴者の反応が良いようです。みんな番組を観てくれている、好意を持ってくれているというのをひしひしと感じます。そしてそれは調査でも、データになって表れてきています。

「 SDGsは小難しい」という印象を与えて番組を換えらえる、というのは杞憂で嬉しい誤算でした。結果、「経済的な利益の追求と、SDGsの取り組みは相反さない」ということを、TBSなりに体現しています。SDGsの視点により、良い番組作りができて視聴率が上がり、広告主にもメリットがある。テレビにはまだ、マスに伝える影響力、役割がある。使い様があるメディアなんだと気づかせてもらえました。

次の進化の鍵は、ソーシャルメディアやインターネットとどう連携していけるか、です。決してテレビの独りよがりでなく、多様なメディアと一緒にSDGsを進める力となりたい。その中心にテレビがいられるよう、使命に燃えています。

※よりディープな話はPR総研オンラインプレスルームの動画でご覧いただけます。
動画URL: 【みんなで考えるSDGsの日 2021】特別番組 TBS社長室 井上SDGs企画部長インタビュー | 【みんなで考えるSDGsの日 2021】特別番組 TBS社長室 井上SDGs企画部長インタビュー

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