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サーキュラーエコノミー先進国、オランダから見たSDGs

海外から「日本はSDGsに熱心だ」と言われることがあります。オランダ在住、ライターFreelance journalとしてSDGs実践企業を取材する佐藤まり子氏を取材。PR会社とPR総研の視点から、ところ変わるSDGsの捉え方と取り組みについて訊きました。

きっかけは大学ゼミ、ミレニアル目標からの道のり

1985年生まれの佐藤氏は、SDGsの前身であるミレニアル目標を大学のゼミで研究した世代。発展途上国の支援について学びました。それが自分の生活を豊かにすることと同じように地球の環境を考え、その生活が何の上になりたっているかを理解し、世界課題と向き合う入り口になりました。

卒業後はライティング、広告営業、WebディレクションやSNS運用などを行いながら3回転職、4社での勤務を経て独立。どこの会社でも働けるといった自信が着いた後、不安定な時代に自分の中でゼロから一の仕事をつくれるよう自立したい、という希望をフリーランスになって実現できました。それからは、地震や天災、経済破綻などにより国すら頼れなくなるかもしれないというリスクに向き合い、日本の外の人たちとも働けるようになりたいと海外移住に赴きます。

移住先をいくつか検討した末、最終的に選んだのはサーキュラーエコノミーが有名なオランダ。先進的な企業では商品の設計時から廃棄を考え、見た目のパッケージデザインと同時に地球環境の持続や搾取構造を取り除く仕組みを設計。生活を通した消費者責任が実践され、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」が日常に根付く場面を目にします。

オランダでは消費者の責任を感じる機会が多い。消費者であるという意識が高い」と佐藤氏は述べます。一般のスーパーでも菜食主義(ビーガン)商品やエコマーク商品が多く、おしゃれだからではなく環境配慮、二酸化炭素排出削減のための消費が日本よりも深く根付いています。消費者は商品選びの時にマークを探し、倹約しながらも環境配慮を実践するのです。さらには国土が狭い中で、住宅設計から空間の使い方まで、生活のあらゆる面で環境に敏感です。

「まずは意識すること」から生活への浸透へ

佐藤氏のSDGs実践オランダ企業取材では、服の博物館を取り上げました。その地下では歴史、地上階では関連ビジネス、2階では未来を展示し、3階がシェアオフィスという多層構造。そこで聞いたSDGs達成のステップも段階的でした。「まずは意識すること、調べること、考えること」それがスタート。次に「買う時に製品を確認して選択する、選ぶこと」。最後は「使う、再利用する、自分で何かを発信すること」それは起業するでもメーカーに問い合わせるでも形は各々日々のニュースの取得や街中の配慮でもいいのです。「オランダは日本よりも構えずに気軽にはじめている」と言います。

またオランダ企業から、「日本からSDGsバッジを付けたグループの視察団が来て見学していく」「日本のSDGs熱は高い」といった声を聞きます。しかし同時に、「それなのに日本人グループがプラスチック製品を持っていたのはなぜ」と逆に訪ねられ、戸惑うこともあると言います。

SDGsは共通目標が定められていて枠組みとしては分かりやすいが、何を取り組んだらいいかわからないという戸惑いがある、日本で生活への浸透はまだこれからなのでは」と佐藤氏は考えます。

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共同ピーアール株式会社

ライターFreelance journalとしてSDGs実践企業を取材する佐藤まり子氏
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